充電する量を時間に置き換える仕組み
容量、充電電流または充電電力、開始時と目標の充電率、充電効率を入力すると、補充量と理想時間、損失を含めた充電時間の目安を確認できます。
入力値から結果を確かめる3つの例
60 Ahを6 Aで充電する場合。 入力は60 Ah、6 A、20%から100%、充電効率85%です。補充する電荷量は60 × 80 ÷ 100 = 48 Ah、理想時間は48 ÷ 6 = 8時間です。効率を含めると8 ÷ 0.85 = 9時間24分42秒、実効電流は5.1 Aになります。予定を立てる際は、理想値より1時間24分42秒長く見込むことになります。
500 Whの蓄電量を100 Wで補う場合。 10%から90%までなら補充量は500 × 80 ÷ 100 = 400 Whです。400 ÷ 100 = 4時間が理想値で、効率80%では4 ÷ 0.8 = 5時間、実効電力は80 Wです。この条件では損失分として1時間が加わります。
5 Ahの小型バッテリーの場合。 入力を5 Ah、2 A、20%から80%、効率90%とします。必要量は3 Ah、理想時間は3 ÷ 2 = 1時間30分です。計算結果は1時間40分、実効電流は1.8 Aとなります。10分の差は、設定した90%の効率によるものです。
割合、容量、充電速度の関係
まず、満充電時の容量から今回補う割合だけを取り出します。Ahモードでは結果がAh、WhモードではWhになります。
Cは容量、pᵢは開始時の充電率、pₜは目標充電率です。Mは補充量、RはAまたはWで表した充電速度です。単位を対応させれば、t₀は時間になります。
充電効率を含む時間、実効電流または実効電力、損失による追加時間は次の関係で求めます。
選択した効率を適用する前の平均電流または電力を入力します。バッテリーに実際に入る正味の値を入力する場合は、損失を二重に差し引かないよう効率を100%にします。
開始時と目標の充電率が同じなら M は0です。そのため、時間も0秒と表示されます。
AhとWhは電圧なしでは変換できません
Ahは電荷量なのでAと組み合わせます。WhはエネルギーなのでWと組み合わせます。AhとW、またはWhとAを直接割っても充電時間にはなりません。
概算にはバッテリーの公称電圧 U を使い、充電器の出力電圧を代用しません。たとえば12 Vで5 Ahなら60 Whです。電圧、電流、電力の組み合わせは電力計算ツールやオームの法則計算ツールで別に確認できます。
入力範囲と丸め方
容量と電流または電力には0より大きい有限値を入力します。充電率は0%から100%、目標は開始時以上、効率は1%から100%です。空欄、無限大、計算可能な範囲を超える値もエラーになります。
時間は最も近い1秒に丸められます。補充量や実効電流などの数値は小数点以下最大3桁です。表示上の丸めは内部計算には影響しません。AhとA、WhとWの組み合わせを崩さないでください。
実機では充電速度が一定とは限りません
この計算は、平均の電流または電力と充電効率が最後まで一定だと仮定しています。定電流・定電圧のCC/CV制御、温度、BMS、ケーブルやコントローラーの上限、充電中に機器が消費する電力は含みません。特に満充電に近づくと、実際の電流が下がる場合があります。
結果は所要時間の目安であり、安全な電流や電圧を決める値ではありません。使用できる充電器、電流、電圧、温度はメーカーの仕様に従ってください。コンデンサーのエネルギー計算は別の部品を対象としており、バッテリーの充電曲線を代用するものではありません。
充電時間についてよくある質問
単位の選び方と、この簡易モデルで分かる範囲を整理します。
AhモードとWhモードはどう選びますか?
バッテリー容量と充電器の表示をそろえます。容量がAhなら電流A、容量がWhなら電力Wを使います。
開始時と目標を同じ値にするとどうなりますか?
補充量が0になるため、理想時間も効率を含む時間も0秒です。
充電効率を100%にしてもよいですか?
損失のない理想条件を比較したい場合には使えます。実機の予測では、機器に合った現実的な効率を設定してください。
AhをWhに変えるには何が必要ですか?
電圧が必要です。WhはAhにVを掛けて求めます。同じAhでも電圧が違えばWhも変わります。
この時間より実際の充電が遅いのはなぜですか?
満充電付近の電流低下、温度、BMS、配線の制限、機器自身の消費電力などが計算に含まれていないためです。
計算結果から安全な充電電流を決められますか?
決められません。入力する電流と電圧は、バッテリーと充電器のメーカー仕様で許可された範囲にしてください。
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